バイク事故による転倒で、頭を打ってしまうことはしばしばあります。
ヘルメットを被らない人はいないでしょうが、ヘルメットに転倒時についた傷がついていて、

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頭痛を感じる場合は総合診療の出来る病院で検査をしてもらいましょう。(^^♪
★ヘルメット自体の損傷は大した事は無いと、思っても、新しいヘルメットを買った方が万一の事故の場合の安全性は高まります。

頭を打ったときに特に怖いのは、頭の中の出血で、緊急の脳外科的な治療が必要になることもあります。

一般的には、頭を打った時に大きなエネルギーがかかっている場合が危険です。
「カナディアンCTルール」を基準に考えると、受診すべきなのは以下のような場合です。

①バイクもしくは車にはねられた
・・・・・・・夜道を歩いていて、後ろからバイクにはねられて一回転して着地した。
手の指から出血していたが、相手側が家からバンドエイドを持ってきたりしてくれた。
万一後遺症が出た時に証拠とする為、警察を呼んだ。
警察官が相手を訴えるかと言うので、わざとやった事でも無いし、怪我も大した事ないので、訴えないと言った。

②バイクもしくは車から放り出された。
・・・・・・・・2018/4/29 午後3時半頃、寝不足による居眠り運転で秩父市芦ヶ久保で単独の転倒事故。
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自分でも気づかぬ内に、ノーブレーキで転倒していたが、ハンドルを離さなかったようで、即座に歩道にバイクを移動して、警察を待った。
この時は痛み等は無かったので物損扱いの単独事故だった。

その日の晩から、左手首がズキズキと痛み始めタオルで手をつって寝た。
翌日起きたら、左手首の痛みは大分良くなっていたが、両膝と両股関節、
頭を振ると頭痛がするので、
日曜日だったが、総合診療の出来る病院を探して受診した。


③1メートルより高い位置から転落した

④階段で、5段以上転落してしまった


下記↓の場合は、危険であると考える必要があります。

①頭を打った時の記憶がない場合
②頭を打ってから30分以上の記憶喪失がある場合
③頭痛がどんどんひどくなる場合
④嘔吐した(複数回吐いた、2回以上嘔吐している)場合
⑤手足のしびれ、片麻痺(半身に力が入らない)がある場合
⑥物が二重に見えてしまう場合
⑦けいれんが起きた場合
⑧意識がない、眠り込んでしまう場合
⑨ぼんやりしている、話が通じない、的外れのことを言う場合
⑩暴れ出してしまう場合
⑪パンダのような眼になっている場合
⑫耳の後ろにあざがある場合


頭の骨の硬さの順番は
1:前頭部
2:後頭部
3:頭頂部
4:側頭部
の順番になっています。
★効果的な頭突きをするときは、相手の側頭部を狙ってやると効果がありそう(^^)/
これは、冗談なので、本気にして人で試さない事。傷害罪で捕まりますよっ。(*^^)v


人間は前を向いて歩きますので、きちんとガードできるように、前の骨が一番硬くなっています。

頭を打ったあとのめまいはほとんどの場合、脳震盪です。
つまり、「脳震盪になるぐらい強く打っている」ということですから、めまいがあったら受診を検討するべきです。

頸(くび)が痛いときは危険な可能性があります。

頭を打って、さらに「頸椎損傷」をしている可能性もあります


頚椎損傷は頸椎という頸の骨がダメージを受けることで、それにより脊髄の神経が損傷すると全身麻痺になる危険性もあります。

頸の強い痛みに加え、麻痺や手足のしびれがあるときには救急車に来てもらいましょう。
絶対に頸をむやみに動かしてはいけません。


鼻血自体よりも「血の混じった薄い鼻水のような液体」が出ていると危険です。
「髄液性鼻漏」の可能性があります。
髄液性鼻漏は「脳や脊髄のまわりの髄液」が頭を打ったことなどにより鼻に出てきてしまっている状況です。


頭を打ったとき、救急外来(救急科)、脳神経外科に受診をしましょう。


「頭を打ったとき」の検査

頭を打った時の検査は、やはり頭部のCTです。
先述した危険な症状である「意識を失う、麻痺、複数回の嘔吐、頭の打ちかた」などのチェックにより、

頭蓋内出血(頭の中の出血)などの重篤な状態が起きてしまっているかどうかを概ね見積もることができます。
今回のロンちゃんの事故でも、CTで出血が認められると言うことで、MRIをとりました。

CTなどで異常が発見された場合には入院となります。

CTに異常がないときにも入院することがあります。
具体的には、以下のような場合です。
・GCSが14点以下

1:開眼
2:言語反応
3:運動反応
4点:自発的に開眼する
5点:見当識の保たれた会話
6点:命令に従う
3点:呼びかけで開眼する
4点:会話に混乱がある
5点:合目的な運動をする
2点:痛み・刺激を与えると開眼する
3点:混乱した単語のみ
4点:逃避反応としての運動をする
1点:開眼しない
2点:理解不能の音声のみ
3点:異常な屈曲反応をする
1点:なし
2点:伸展運動をする
1点:全く動かない


※3つの反応スコア―の合計点(3~15点)で判断する
・複数回のけいれんがあったとき
・血液疾患:血友病などの凝固障害の患者さん(凝固障害のある患者さんが頭を打ったときには、凝固因子の内服を検討します)
・脳震盪が強く、ぐったりしている
・歩けない
・吐き気が強すぎる、何度も嘔吐している


CTなどの画像検査では脳にはっきりとした異常がない場合でも、脳がダメージを受けていることがあり、これを脳震盪と言います。

頭を打ったあとに頭痛・吐き気がある、または集中できない、言葉がなかなか出てこない、情緒不安定、記憶障害といった症状がある場合には危険です。

くも膜下出血は脳の血管などの破裂によるもので、死に至ることも多い非常に危険な病気です。

最も多い原因としては脳動脈瘤破裂(のうどうみゃくりゅうはれつ:脳の動脈がふくれて、それがこぶのようになり破裂してしまう)、二番目に多い原因としては脳動静脈奇形(のうどうじょうみゃくきけい)による出血があります。


くも膜下出血の頭痛の特徴は、
「突然起こる」
「かつて経験したことのないほどの強い痛み」(しばしば「バットで殴られたような」と表現されます)などがあり、嘔吐や意識障害を伴うこともあります。
後述する脳出血とは違い、麻痺などの他の症状が見られずに、「ただひどい頭痛のみが起こる」場合があるため、注意が必要です。


「階段を登っていて頸が突然痛くなった」
「パソコンをやっていて突然殴られたような痛みを感じた」
など、日中の作業中、アクティブに何かをやっているときの頭痛が危険です。


また、「見た目」としては
「目もあけていられないくらい頭が痛い」
「ひどくぐったりしている」
などがあげられます。


くも膜下出血には「警告出血」という小さな出血が起きることがあります。
その場合、軽い頭痛が最初に起きることがあります。
つまり、軽く出血が起きたあとに大きな出血が起きるのです。
この2回目、つまり再破裂のときにこそ重症になります。


再破裂で大きな出血を起こす前に早く見つけられた方は、機能予後が良くなる(後遺症が残らず、または少なく回復できる)可能性があります。

頭痛の強弱ももちろん大切なのですが、
「パッと突然発症をする頭痛」が怖いと認識してください。


「脳出血」は、高血圧などが原因で脳の血管が破れてしまい、大脳や小脳・脳幹などに出血が起こる状態です。
脳出血の特徴は、どの場所に起こるかによって全く異なる様々な症状が出ることです。

特に気を付けるべき頭痛の特徴は、片麻痺(半身が動かなくなる)や浮動性のめまい(ふわふわするようなめまい)を伴う場合です。

また、脳出血を原因として意識障害が起こることもありえます。
それ以外には、歩行障害もひとつの特徴です。


「慢性硬膜下血腫」(頭蓋骨の内側の「硬膜」と脳の間に、徐々に血がたまってしまうこと)というものもあります。

高齢者が「ここのところ頭が痛くて、歩けなくなり、認知症が急に進んできた」と訴えてこられたら、
慢性硬膜下血腫の可能性も考えます。

認知機能が急に落ちてしまった、歩行障害や麻痺がある、という場合には巨大な慢性硬膜下血腫(または脳腫瘍)が隠れていることがあります。

「頭を打った」あと24時間以内の注意点

お酒は控えましょう。
また、頭を打ったあと12〜24時間までは運動を控え、自宅で過ごしましょう。

再度頭を打たないように!


また、CTなどの画像検査をした上で、脳に出血などのはっきりとした異常がない場合でも、脳震盪を起こして脳がダメージを受けていることがあります。

頭を打ったあとに頭痛・吐き気・集中できない、言葉がなかなか出てこない、情緒不安定、記憶障害などの症状がある場合には、脳神経外科を受診しましょう。

症状が残っているときに再度頭を打ってしまうと非常に危険な状態である「セカンド・インパクトシンドローム」(脳震盪後遺症候群)を引き起こすことがあります。
これは致死的になります。


 
帰宅後でも、以下のような症状が出た際には病院を再度受診しましょう。
・頭痛が悪化
・頻回の嘔吐(何回も吐いてしまう)
・痙攣が起きる
・麻痺症状(手足に力が入らない)
・意識障害(家族の方が注意してください)
・ものが二重に見える
・歩行ができなくなる
・繰り返し起こる健忘(記憶障害、記憶喪失)

「頭を打ったあと」に注意する病気について―数ヶ月後に起こることも
・外傷後視神経損傷

特に眉部外側(眉毛の外の部分)を打ったときには、視神経に影響をおよぼしてしまうことがあります。
視力の低下や視野に異常が出た際(物の見え方がおかしい場合)にはすぐに眼科を受診してください。
・慢性硬膜下血腫

頭部を打った後数週間は症状がないものの、1~3ヶ月してから頭痛や嘔吐、片麻痺、けいれん、しびれ、失語(言葉がうまく話せない)、意欲の低下、認知症症状、歩行障害などが現れることがあり、注意が必要です。年齢によって症状の出方が異なります。